TOP | WORKS | 2022 | 豊中緑丘の家

初めて計画地を見た際、車の大きさとは不釣り合いな大きな市販の カーポートが、この界隈の街並みを作っていた。駅から離れた郊外では車庫2台は必須ではあるものの、何か気になった。そこで、間口9mの縦長の敷地に、住宅、植栽と車庫の3つを並行に配置した。敷地は奥に向かって勾配があり、建物は平面と高さの双方で徐々に拡がりを増していく。通り側に高さを抑えた小さな個室を置き、奥に大きな気積の 家族スペースを置くことで、街に対する人間的なスケール感を守った。植栽とアプローチを挟んで並ぶ車庫はパーゴラで覆われており、やがてクレマチスとジャスミンが一面に拡がり、住宅と並ぶ緑のファサードを形成し、この界隈の新たな景となることを楽しみにしている。

所 在 地
大阪府豊中市 
用 途
1戸建住宅
竣 工
2022.03 
構造規模
木造・地上2階建 
敷地面積
150.76m²  
建築面積
60.27m²
延床面積
108.17m² 
写 真
冨田英次
掲載雑誌
建築人2022年6月号